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一般

2020年4月21日 (火)

新型コロナウイルス感染と労災認定

1 新型コロナウイルス感染が労災となる場合
新型コロナウイルス感染が、世界的なパンデミックの状況となり、日本でも爆発的感染の瀬戸際の状況が続いている。
感染により健康を損ねたり、不幸にも死亡に至った場合の労災認定の問題について考えてみよう。
労災保険で業務上と認められ、労災保険の補償の対象となるキーワードは、「業務内在危険の現実化」である。
労働者が従事している業務そのものに感染リスクが内在しており、その結果現実に感染が生じ、肺炎更には死亡に至ったという関係が認められるか否かである。
3つの類型が考えられる。

2 病院等の職員の感染
第1は、病院の医師、看護師等、感染した患者と直接接触する労働者についてである。
病院の職員は感染した、あるいはその疑いのある患者の治療にあたっている。
感染の危険は内在するどころか、現実に直面している最前線の現場だ。
患者の治療のなかで感染すれば、病院での業務に内在した危険が現実化した結果であり、業務上と認められる。
労災の実務では、
「・病院または診療所において患者の分泌物または排泄物等を介して感染したウイルス性肝炎等の伝染性疾患あるいは伝染性疾患ではなくても病原菌にさらされる業務(炊事婦、介助人等)に従事したことにより起きた細菌性中毒等の疾病
・介護施設において入所者、施設利用者等を介して又は訪問介護の利用者を介して感染した疥癬等の疾病」
とされており、労災補償の対象となる。

3 事業場での業務による感染
第2は、会社の社員が感染者であったため、他の社員が社内感染をした場合だ。
事務所、工場等、三密を回避できない事業場で、社内に感染者が生じている状況があれば、他の社員にとっては、事業場での就労環境に感染の内在危険のある現場である。
労災の実務では、
「・出張先(海外を含む。以下本節において同じ。)又は海外派遣先(海外派遣者特別加入対象者に限る。)において感染した伝染性疾患(いわゆる「風土病」を含む。)
・事業主が給した食物(給食、間食等)による食中毒」
は業務上とされているが、日本国内においても感染症がまん延している状況下では、職場での勤務そのものに感染の内在危険があり、業務上と判断される可能性がある。
そこで現実に感染が生じれば、業務内在危険が現実化したと評価できよう。

4 通勤時の混雑した公共交通機関での感染
第3は、通勤のため混雑した電車・バス等公共交通機関で感染した場合だ。
感染者が急増するなかでは、公共交通機関による通勤には高い感染リスクが内在している。
通勤にともなう内在危険が現実化したものとして、通勤災害として労災補償の対象と考えることができるのではないだろうか。

5 新型コロナと労災を関連づけて考えてみよう
現在は、感染の広がりを国・自治体の責任と国民一人一人の自覚でくいとめることが課題だ。
しかし、この問題と労災と関連づけて考えることも大切だと考える。

2020年1月24日 (金)

過労死問題に全力投球した記者が宗教専門紙の社長さんに

今日(1月24日)の毎日新聞朝刊の「ひと」の欄に、過労死の集まりなどで顔を合わせることの多い、元サンケイ新聞の小野木康雄記者の人なつっこい顔をみつけた。
小野木さんは「過労死の国・日本」のシリーズで、過労死遺族の悲しみ、怒りとともに、それを防止すべき国・企業の対策のあり方と、過労死防止法制定について、鋭い視点をもって、熱のこもった記事をサンケイ新聞に掲載してきた。
過労死の遺族らから信頼され、忘年会では「アイドル」とも言うべき存在として、遺族の悲しみを癒やす存在であった。
小野木さんは記者から転進し、京都市の宗教専門紙である文化時報社の社長さんに就任したとのこと。
過労死という理不尽な死を遂げた方々への思いと遺族の心を宗教者の祈りにつなげ、過労死をなくし、働く人の尊厳が守られる世の中の一助となる記事に、これからも全力投球されることを期待しています。

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2020年1月15日 (水)

「過労死110番」(岩波ブックレット)の発刊          ―過労死等の遺家族救済の30年間の歩みを―

大阪過労死問題連絡会は、1981年7月に「急性死等労災認定連絡会」の名称で発足しました。
当時は過労死という言葉もなく「急性死」、労災認定は「ラクダが針の穴を通る」より困難な時代で、企業への損害賠償など考えられない時代だったため、「労災認定」という会の名称でした。

1988年4月に、全国に先がけて「過労死110番」に取り組み、それが全国に広がるなか、過労死問題はその遺族、被災者らを中心としたノーモアカローシの運動として、労災認定、企業賠償責任の追及、更に、過労死等防止対策推進法の制定と、その歩みを進めてきました。

過労死110番の30年余の歩みをふりかえる、2018年4月に開催されたシンポジウムの内容が、岩波書店のブックレットとして発刊されました。

このシンポジウムの後2018年8月に急逝された、連絡会の会長であった森岡孝二関西大学名誉教授の『過労死の現状と「働き方改革」の行方』と題する、遺稿とも言える講演内容や、この問題をマスコミとして逸早く注目したNHKの織田ディレクターの発言、ご遺族らの発言とともに、私の「過労死110番の30年」の当日の講演も掲載されています。

過労死問題の過去、現在、未来をコンパクトに通読できるブックレットです。
一読して頂ければ幸いです。

 

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2019年7月19日 (金)

文科省の無給医の実態調査結果は氷山の一角にしかすぎない

給料なしで、医師が大学病院で、他の勤務医同様の診療行為に従事させられている。
そんな医師の勤務現場の非常識な実態が明らかにされつつある。
文部科学省は本年6月28日「大学病院で診療に従事する教員等以外の医師・歯科医師に対する処遇に関する調査結果」を、NHKによる無給医問題の報道を受けて発表した。

これによれば、
①給与を支給している者(24712名、104大学病院)
 ・リサーチアシスタント、ティーチングアシスタントとしての支給がある者の取扱い
②合理的な理由があるため給与を支給していない者(3594名、66大学病院)
 ・自己研鑚・自己研究の目的で診察従事
 ・大学病院での診療従事分も含めて本務先から給与支給
③合理的な理由があるため給与を支給していなかったが今後支給するとした者(1440名、35大学病院)
④合理的な理由がなく給与を支給していなかったため遡及を含め給与を支給するとした者(751名、27大学病院)
⑤引き続き精査が必要と大学が判断した者(1304名、7大学病院)
となっている。http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/iryou/1418468.htm

 

この調査は、大学が社労士や弁護士等の法律専門家の意見を聴いたうえで、大学が判断した結果に基づいている。
無給医は③④の2191名となっているが、はたしてそうなのだろうか。
私は何人かの大学院生の無給医の方からの相談を受けているが、その話によれば、有給であったとしても、月数万円のリサーチアシスタント、あるいはティーチングアシスタントとしての僅かな「給与」の下に、大学病院での他の勤務医と同様の勤務シフトの下、診察行為に従事している大学院生は多い。
時間給1500円余り、月8時間(月額1万数千円)の「給与」の下、週4日8:30から17:00の勤務に就いている者もいる。
この調査結果では、これらの大学院生らの医師も、大学の判断では①の給与を支給している者に含まれている可能性が高い。
また②の「合理的理由」として「自己研鑚・自己研究の目的」があげられているが、日常の診察行為に組み込まれて勤務している者についても、大学院生としての演習科目としての「自己研鑚・自己研究」であるとして、「合理的理由」があるとされてはいないだろうか。
更に、「合理的理由」のうちには、「大学病院での診療報酬分も含めて本務先から給与支給」という理由もあげられている。大学病院で支払うべき給与も、本務先の病院で支給しているのだとしたら、大学から本務先の病院への給与のつけまわし(本務先の医師配置に強い影響力を有する医局に忖度してそのようなことが行われているのだろうが)であり、労基法の賃金の直接払いの原則に反する。

文科省の無給医の調査結果は、無給医の実態の氷山の一角を明らかにしたものの、その全体を明らかにしたものでなく、氷山の下には多数の無給医の実態が隠されている。

7月13日(土)に東京で、全国医師ユニオン主催の「無給医シンポジウム~実在、無給医!解決の道筋を探す!!~」が行われ、多くの無給医をはじめ医療関係者、弁護士、マスコミが参加し、私がかつて担当した鳥取大学医学部大学院生だった故前田伴幸さんの過労運転事故等について基本報告をしたうえ、月14日に及ぶ当直勤務に就いた無給医の報告や、会場からの、同僚の大学院生の無給医が精神的に病んで倒れたり、無給であることを認める文書を強要されているとの涙の報告もあった。
医師の勤務現場の非常識、いやそれに留まらない労働基準法を無視した、刑事罰の対象となる窮極の賃金不払労働の是正は、労基法違反について司法警察権を有する労基署、そして厚生労働省において、強制権限に基づき直ちに解決されるべき課題だ。

このシンポジウムをうけて、全国医師ユニオン・日本労働弁護団では、つぎのとおり「医師の長時間労働・無給医ホットライン」を実施する。

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2019年5月22日 (水)

『働きすぎの時代』(岩波新書)の中国での翻訳出版

過労死問題の著述と運動に尽力し、昨年8月に亡くなられた森岡孝二関西大学名誉教授の岩波新書『働きすぎの時代』が、中国で翻訳出版(タイトル『過労時代』)されたことを毎日新聞(5月20日朝刊)が報じています。
昨年の過労死防止学会(当時、森岡氏が代表)でも、中国、韓国の過労死関係者が、それぞれの国の働きすぎと過労死の現状を報告しました。
働きすぎ、そして過労死の問題が日本にとどまらず、グローバルな問題となっていることを示す記事として紹介します。

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2019年3月22日 (金)

公立学校教員の長時間勤務による心身の健康に「特区」をつくらないために

大阪府立高校の教員が、長時間勤務により適応障害を発病して休業に至ったことについて、大阪府に対する損害賠償(国家賠償)の訴訟を、本年2月25日に提訴しました。
公立学校の教員が、長時間勤務の下で過労死や過労自殺に至ったり、この件のように精神疾患を発病した件については、地方公務員災害補償基金支部(民間労働者で言えば労働基準監督署)で、公務による長時間勤務に起因したもの(公務上災害)として、公務上認定されている事案が多くあります。
民間では、長時間勤務によるものとして業務上として認定された過労死・過労自殺等については、ほぼ例外なく、遺族や被災者が企業賠償責任を追及し、損害賠償請求を認める判決が多数下されています。
私が過労死事件に40年間取り組んでいて、最も不思議に思っていたのは、公立学校、更には私立学校についても、教員の公務上(業務上)認定は多くされていても、損害賠償請求の提訴が見当たらないことでした。
この事件は、その問題に一石を投じる、小さい事件ながらも、大きい意義のある訴訟と考えています。
なぜ、教員について損害賠償請求がされることがなかったのか、公立学校の教員の教職員給与特例法(給特法)の問題、生徒のためにという教員の善意と生きがいで保たれている教員現場の状況、考えることがたくさんあります。
みなさんのコメントをお待ちしています。
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2018年12月17日 (月)

やりがい「搾取」の過労死・過労自殺(2)

前のブログで、「やりがい搾取」による「やりがい過労死」と書いた大阪の大手コープの過労死事件は、コープが、被災者の遺族に陳謝し、今後、職員の労働時間管理や健康管理に尽力することを約束させ、そのうえで相当額の解決金を支払うことで、訴訟提訴前に和解契約が本年12月10日に成立した。
この事件を担当した弁護士の一人として、「会社への」やりがいから生じる過労死が再発することのないよう、労使が取り組むことを強く求めたい。
ネットで「やりがい」を検索していたら、ウィキペディアで「やりがい搾取」という言葉が、既に、東京大学教授で教育社会学者の本田由紀氏によって名づけられていることを知った。
ウィキペディアによれば、「やりがい搾取とは、経営者が金銭による報酬の代わりに労働者に『やりがい』を強く意識させることにより、その労働力を不当に安く利用する行為をいう。やりがい搾取という造語は、2007年前後から本田が著書などで使い始めたことで広く認知されるようになった。ブラック企業とやりがい搾取は密接な関係にあるとされ、『やりがい』と『報酬』はトレードオフの関係にはならない。」としている。
10年以上も前から「やりがい搾取」に注目した本田教授に敬服する。
ただ、私は「ブラック企業」以上に「優良企業」においてこそ「やりがい搾取」と密接な関係にあると考えているが。
過労死等の事件は、いわゆる「ブラック企業」のみで生じるものではなく、社会的に評価も高い「優良企業」においても同様に生じている。否、社員が仕事を「いきがい」と感じている「優良企業」の方が、過労死等を生み出す長時間勤務が生じやすい、労使こぞっての「企業風土」がはびこりやすい要因を抱えているとさえ言えよう。
その「企業風土」に、しつこいようだが、労働時間の適正把握が懈怠されている状況が介在することにより、過労死等は生まれてくる。
「優良企業」で過労死等が生じると、「何で法令遵守に努めてきた当社で過労死が」と絶句するトップを多く見てきている。
社員がいきがいをもって働いていると自負する会社こそ、「いきがい搾取」の下での「いきがい過労死等」が生じるリスクがないか。「企業風土」「労働時間適正把握」の点検から始めてはどうだろうか。

2018年11月30日 (金)

やりがい「搾取」の過労死・過労自殺(1)

働くことは、その仕事の内容や勤務先への思いのなか、多かれ少なかれ、やりがいがともなうことは言うまでもない。
教師であれば、生徒が生きる力をつけ、学力をあげ、あるいは部活でよい結果を残すことに、大きなやりがいを感じるであろう。
私も、大学を卒業するまで、そんな教師という仕事のやりがいに魅力を感じ、教師を目指したことがあった。
仕事へのやりがいと同様に、あるいは日本の企業社会のなかでは、勤務先のカイシャのためにというやりがいも多くの比重を占めている。

(今、前日の米子の皆生温泉での勤務医の過労死についての講演を終え、伯備線で岡山に向かう途中、中国山地の燃えるような錦秋を楽しむべく一時中断…)

そのやりがいの仕事に対し、労働者の「自主的・自発的な活動」だとして、使用者が労働時間管理を怠り、それに対する正当な対価を支払わなければ、その仕事や「カイシャ」は労働時間泥棒としてブラックな評価がされることになる。
過労死・過労自殺の多くの事件は、労働時間が適正に把握されていない下での使用者の時間泥棒によって生じていることは、何度もこのブログで強調してきたことだ。

教師については、文科省の2017年に公表された調査によっても、月80時間の時間外勤務がされているのに、給特法により僅か月8時間相当の教職調整額が支給されるのみで、時間泥棒が正当化されている。
8時間を超える時間外勤務は、教師がその仕事へのやりがいのために行う自主的・自発的活動とされてしまう。

昨日講演した勤務医についても、「患者の命と健康のためなら」とのやりがいの下で、不払残業があたりまえになり、勤務時間が把握されない下で、多くの過労死・過労自殺が生じている。

私が担当している大阪の大手生活協同組合が経営する店舗の精肉部門の社員も、「一人は万人のために、万人は一人のために」の理念の下、組合員が協同してより良い商品を提供するという生協が好きで勤務していた。
しかし、長時間勤務が続くなか、虚血性心疾患を発症し、平成29年3月5日過労死している。
日々早出・残業が続いていたにも拘らず、ほぼ所定の始・終業時刻に打刻がされていた。
精肉部門の責任者として、そして生協に勤務することにやりがいを感じていた社員として、パート・アルバイトの人件費を削ることができないなか、自分の早出・残業代を削って申告するなか過労死に至っている。
このような働かせ方は「やりがい搾取」からうまれる「やりがい過労死」と言っても過言ではない。
この件については、毎日放送が放映しており(https://www.mbs.jp/voice/special/archive/20181115/)、近日大阪地裁に提訴予定だ。

再び車窓の景色に戻るが、つぎのブログでもこの問題について考えてみる。

2018年6月21日 (木)

部活顧問教師の過労死と給特法①

北陸のある県の市立中学校A先生が、長時間の部活動の下で脳血管疾患を発症し過労死した件が、先日公務上と認定された。
公立中学校の教師が、長時間の部活動を背景に過労死した件について、私が担当した件のみでもつぎの3件があり、A先生で4件に及んでいる。(参照
  認定年月   顧問の部       発症病名      公務上認定
①平成26年11月 バレーボール部顧問 虚血性心疾患(死亡) 大阪府支部長
②平成27年1月 軟式野球部顧問     急性心不全(死亡) 岡山県支部審査会
③平成27年7月 バレーボール部・駅伝部顧問 脳出血(救命)     高知県支部長

民間なら長時間の時間外・休日労働に従事すれば、時間外・休日についての手当が割増分も含めて支給されるのは、労基法上の常識。使用者がこれを支払わなければ労基法違反として6ヵ月以下の懲役、あるいは30万円以下の罰金となる。
では、公立学校では、この労基法の常識が通用するのか。過労死した教師には時間外・休日の割増賃金が支払われていたのか。否である。

公立学校の教職員については、給特法(正式名は「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」)があり、限定された超勤4項目の勤務(生徒の実習、学校行事、職員会議、非常災害等)以外については、校長ら管理者から時間外・休日勤務は命じることができないこととなっている。
では、教師が時間外・休日にしている教材研究、テスト作成・採点、家庭訪問、そして部活動はどうなるのか。
驚くことなかれ。文科省も、更には裁判例の多くも、教師が自主的・自発的に行っている「勤務」であり、管理者の指揮命令下に行われる「労働」ではない、だから時間外手当等は支払う必要はないとしている。
僅か4%の教職調整手当の上乗せで、教師の勤務の専門性、特殊性(わかりません!)を理由にしてだ。
労基法の常識が、給特法により公立学校の教師については通用しなくなっている。
それが、コストのかからない教師の「不払残業」の下での長時間勤務が生じ、過労死を生んでいる。
この点については、更にこのブログで深めたい。

ところで、私がこのブログで一番述べたかったのは、A先生の公務上認定に尽力された、当時の県教組のB書記長のことだ。
B書記長は、A先生の過労死の公務上認定のために、書記長という重責を担うなか、寝食も忘れんばかりにA先生の勤務実態を明らかにするために取り組んだ。
私は、先の3件の中学校の部活顧問の過労死のみならず、教師の多くの過労死・過労自殺の公務上認定に取り組んできたが、教職員組合のトップたる地位(B書記長は、その後委員長に就任した。)にある人が、その中心となって公務上認定に取り組んだ例は聞いたことがない。多くは遺族の孤立した取り組みだ。
教職員組合のなかでは、書記長がそこまでとの批判めいた意見もあったとは聞く。
この、教師の命と健康ファーストの公務上認定の取組みによって、組合員・非組合員を問わず、教師の教職員組合への信頼が高まったことは言うまでもなかろう。

2018年2月21日 (水)

誰でもできる三六協定の情報公開請求

就業規則と同様、三六協定も事業場に見やすい場所に掲示することが労基法で定められています。
しかし、多くの事業場では三六協定は掲示されることなく、勤務する労働者でさえその内容がわからず、どうしたら三六協定の内容がわかるのかとの相談をよく受けます。
三六協定の開示(一部は黒塗りになりますが)を認める判決があることは先のブログ(過労死と36協定の情報公開)で述べたとおりで、勤務先の労働者のみならず、誰でも以下の方法で開示を求めることができます。
・開示請求先;事業場のある労働局(労基署ではありません。)
・事業場の特定方法;A株式会社B営業所(A株式会社ではなく、本社、支店、営業所を特定する必要があります。)
・期間の特定;平成〇〇年〇月当時有効な協定
開示請求書のフォームはつぎのとおりです。

「kaijiseikyuu.pdf」をダウンロード

三六協定ウォッチングをすることは過労死ラインの三六協定をなくす力になります。
あたなも過労死防止のため、情報公開請求をしてはいかがでしょうか。
過労死ライン超えの三六協定については、労働局が自ら情報公開すべきなのでしょうね。

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