「過労死110番」(岩波ブックレット)の発刊 ―過労死等の遺家族救済の30年間の歩みを―
大阪過労死問題連絡会は、1981年7月に「急性死等労災認定連絡会」の名称で発足しました。
当時は過労死という言葉もなく「急性死」、労災認定は「ラクダが針の穴を通る」より困難な時代で、企業への損害賠償など考えられない時代だったため、「労災認定」という会の名称でした。
1988年4月に、全国に先がけて「過労死110番」に取り組み、それが全国に広がるなか、過労死問題はその遺族、被災者らを中心としたノーモアカローシの運動として、労災認定、企業賠償責任の追及、更に、過労死等防止対策推進法の制定と、その歩みを進めてきました。
過労死110番の30年余の歩みをふりかえる、2018年4月に開催されたシンポジウムの内容が、岩波書店のブックレットとして発刊されました。
このシンポジウムの後2018年8月に急逝された、連絡会の会長であった森岡孝二関西大学名誉教授の『過労死の現状と「働き方改革」の行方』と題する、遺稿とも言える講演内容や、この問題をマスコミとして逸早く注目したNHKの織田ディレクターの発言、ご遺族らの発言とともに、私の「過労死110番の30年」の当日の講演も掲載されています。
過労死問題の過去、現在、未来をコンパクトに通読できるブックレットです。
一読して頂ければ幸いです。
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