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2016年12月28日 (水)

日本経団連役員企業の三六協定
まず隗より始めよ。

日本経団連の会長、副会長出身会社の本社における平成27年度の三六協定の特別条項について、全社分の情報公開が各労働局から開示された。
以下のとおりだ。17社中15社が過労死ラインを超えた三六協定を締結している。

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私が事務局長であった当時、株主オンブズマンは平成20年に同様の情報公開請求をしたが、その結果はつぎのとおりだ。

Photo_2

改善が進んでいるとは言い難い。

日本を代表するトップ会社、しかも日本の大企業の模範となるべき会社において、心身の健康を損ねるおそれのある長時間労働を容認する三六協定が存在する状態では、過労死等の防止は覚束ない。

三六協定は会社(事業場)と過半数を組織する労働組合(それがないときは過半数の労働者の代表)との間で締結されている。過労死等が生じた時、労働者の健康を守ることができない三六協定を締結した労働組合も、その責任を問われる可能性があることを心すべきであろう。
労働組合、とりわけ日本経団連の会長、副会長出身会社の労働組合にとって、過労死ラインを超える三六協定を是正させることは急務である。

しつこいようだが、三六協定の上限規制のみでは、過労死等の防止の必要条件に留まる。
労働時間の適正把握があってこそ、三六協定が意義あるものになることを忘れてはならない。
労働時間の適正把握の欠落した下では、三六協定の限度時間は過少申告を生み出し、ひいては過労死等の温床ともなり得ることは、電通過労自殺事件をはじめ、多くの過労死等の事件の教えるところだ。

2016年12月16日 (金)

過労死ラインを超えた日本経団連
会長・副会長の出身会社(本社)の三六協定

私は、日本で過労死・過労自殺が生じる最大の要因は、「ブラック企業」においては勿論、電通はじめ「優良」と称されている「隠れブラック企業」においても労働時間の適正把握の懈怠の点にあることを、このブログでも再三述べてきた。

三六協定やコンプライアンスシステムも、この点が欠如していれば、狂った体温計では患者の病状を知ることができないのと同様、職場の長時間労働は把握できない。

現在は青天井となっている三六協定の特別条項の限度時間について、限度時間を定める法改正が検討されているが、まずは、適正な労働時間の把握をなすべきことを罰則をもって義務づける法改正である。

しかし、過労死ライン(厚労省の認定基準は、月平均80時間の時間外労働が2ヵ月間ないし6ヵ月間に認められるときは、過労死として認定するとしている。)を超える三六協定を放置することは、そのような長時間労働に対する労使含めての問題意識を稀薄化させ、規範意識を失わせる結果となる。

大阪で過労死に取り組む私たち弁護士は、10年程前に三六協定の情報公開訴訟に取り組み、判決で勝訴し、一部不開示部分はあるものの、その公開が認められるようになった。以降、私は、情報公開請求により三六協定ウォッチングをしている。

過労死防止法が施行され2年余り、各企業とりわけ日本を代表する日本経団連の会長・副会長の出身企業(本社)においては、過労死ラインを超えた三六協定は一掃されたと思っていた。
しかし、平成27年度(多くは平成28年3月に締結)の情報公開請求で得た、三六協定の特別条項で認められた職種別の最長の時間外労働の限度時間は、つぎのとおりだ。

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会長の出身企業の東レをはじめ、16社中14社(日本生命については現在公開待ち)で、過労死ラインを超えた長時間労働を認めたものとなっている。

これをどう考えるか。

次回のブログでは、かつての日本経団連の会長・副会長の出身企業の三六協定と比較して検討してみる。

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