過労死・過労自殺で業務上と認定(労災認定)されたときの補償額は
過労死等により業務上の死亡と認められた場合には、労災保険からはどのような補償がされるのでしょうか。
苦労して過労死が労災認定されても、補償されるのはさしたる額にはならないと考えて労災申請をためらっている遺族の方もいるので、例をあげて説明しましょう。
・遺族:妻(40才)と高校生、小学生の2人の子
・亡くなった夫の月収:30万円(1日当たり1万円=給付基礎日額)
ボーナス:73万円(1日当たり2000円=算定基礎日額)
・遺族厚生・基礎年金も受給している。
のケースで考えてみます。
支給される補償は、
・遺族特別支給金:300万円(定額)
・遺族補償年金
1万円(給付基礎日額)×223(日分)×0.8=178万4000円(年額)
・遺族補償特別年金
2000円(算定基礎日額)×223(日分)=44万6000円(年額)
・葬祭料
31万5000円+1万円(給付基礎日額)×30(日分)=61万5000円
(但し、健康保険の埋葬料は返金する)
・労災就学援護費
1万7000円(高校生)+1万1000円(小学生)=2万8000円(月額)
となります。
既に受給している遺族厚生・基礎年金と併給されることになります。高校生の子が18才に達すると、年金の日数は201日分、小学生の子も18才に達すると、妻1人が遺族となり153日分となります。更に妻が55才を超えると175日分に増額されます。
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